第６３回北海道エスペラント大会報告

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第63回北海道エスペラント大会

La 63a Hokkajda Kongreso de Esperanto
大会テーマ「エスペラントは世代を超えて」
－国際高齢者年にあたって－
Esperanto iras trans generacioj - en Internacia Jaro por Ag^uloj
〈大会期日〉 1999年9月20日（月）～26日（日） dato: la 20a～26a de septembro
〈大会会場〉札幌市民会館、かでる2･7、ロンデタージョ
loko: Sapporo-simin-kaikan, Kaderu2･7, Rondetag^o
札幌市民会館 TEL 011-241-9171 札幌市中央区北1西1
かでる2･7 TEL 011-231-4111 札幌市中央区北2西7
ロンデタージョ TEL 011-717-4189 札幌市北区麻生町1
〈主催〉北海道エスペラント連盟、第63回北海道エスペラント大会札幌開催実行委員会
〈助成〉財団法人札幌国際プラザ

〈大会プログラム〉
9月20日（月）～22日（水） la 20a～ 22a de septembro Antau~ kongresa kurso
19:00～エスペラント入門講座（ロンデタージョ）
外国人講師による市民向けエスペラント講習会を開催。講師にロシア人及び韓国人を予定。助講師に日本人を予定。1回 1～2時間、受講料 500円（エスペラント祭参加費含む）

9月23日（木）～25日（土） la 23a～ 25a de septembro Redakta kunveno de JEJ
日本青年エスペラント連絡会機関誌“La Junuloj”編集会議（ロンデタージョ）
全国から青年エスペランチストが10名程参加予定

9月23日（木） la 23a de septembro Junulara Kunveno de Esperanto
15:00～18:00 青年エスペランチスト交流会（ロンデタージョ）
「先輩エスぺランチストから何を学びとるか」
19:00～21:00 青年懇親会「エスペラントと地球の未来」 Junulara Bankedo

－エスペラント祭－

9月25日（土） la 25a de septembro Festo de Esperanto
10:30～16:00 エスペラント祭

〈パネルディスカッション Prelegoj kaj Diskutoj〉
「現代お年寄り事情」-韓国･ロシア･アイヌ･日本-
Situacioj de maljunuloj en diversaj nacioj

パネラー：崔允姫さん（韓国エスペラント協会機関誌編集委員及び対外部長、日本語教師）、セルゲイアニケーエフさん（ロシア国立極東大学函館校副校長、教授）、小川隆吉さん（北海道ウタリ協会･アイヌ民族文化伝承の会）、桑原一さん（社会福祉法人協立いつくしみの会理事長）
s-ino CHOI Yun-hee s-ro Sergej ANIKEJEF
s-ro OGAWA Ryu^kiti s-ro KUWABARA Hajime

〈講演 Prelego〉
「ウラジオストックのエスペラント運動と日本との交流
～私はなぜエスペランチストになったのか」
Esperanto-Movado en Vladivostoko kaj ties rilatoj kun Japanio

講師：セルゲイアニケーエフさん（ロシア国立極東大学函館校副校長、教授）
s-ro Sergej ANIKEJEF

9月26日（日）（かでる2･7 特別研究室）la 26a de septembro
11:00～17:00 北海道エスペラント連盟総会
G^enerala kunsido de Hokkajda Esperanto-Ligo
18:00～20:00 懇親会「北海道のエスペラント運動の歴史とこれからのエスペラント」
G^enerala Bankedo

北海道エスペラント連盟総会議案書
　議案書　1999年度事業報告

自立と協調に向かった一年

今年度、北海道の貴重なエスペランチスト、伊藤直樹さんが98年11月25日に亡くなられました。自らの死期を知りつつ静かに逝かれました。つい先日9月21日、大先輩木村喜壬治さんが90歳で亡くなられました。木村さんの生涯は私たちに大きな希望を与えるものでした。ここに両氏のご冥福を願い、彼らの志を引き継ぐことを確認したいと思います。

99年度は、各サークル・各専門部・事務局などが自立性を高めつつ協調しあう体制に向かった。
エスペラント支持者の拡大には成功していないが、全体としてバランスのとれた活動の方向が見えてきた。

１．広報･宣伝
連盟のインターネットホームページは、質･量･アクセス数において連盟機関誌と並ぶところまで成長した。広報活動におけるマスコミの活用は良好であるが、タウン情報誌は事務局の対応の遅れによって活用できなかった。

l　北海道エスペラント連盟のインターネットホームページを98年11月19日より開設。 8月29日現在までに更新回数39回、総容量1,829キロバイト、アクセス数は、日本語版567件、エスペラント語版626件となっている。ホームぺージアドレス（URL）
http://www2u.biglobe.ne.jp/~HEL/index.htm

l　広報部と教育･研究部が窓口となり、8月より翻訳サービスを開始した。これまでに「民衆のメディア連絡会」会員の依頼により、そのホームページのエスペラント訳を行なった。

l　札幌エスペラント会初心者講習の案内（2月、7月かでる2･7 チラシ各100枚、北海道新聞に案内掲載）

l　苫小牧エスペラント会初心者講習の新聞案内（6月苫小牧民報）

l　国鉄闘争支援の北海道連帯祭り（7月4日札幌中島公園）において、「国際語エスペラント」「地球語エスペラント」などのリーフを300枚ほど配布。（SAT札幌）

l　第63回北海道エスペラント大会及び大会直前入門講座のチラシを、「南京1937」上映会（9月19日）で1000枚配布、新聞折り込み 4400枚（9月14日朝刊毎日新聞、朝日新聞）。

l　その他、北海道のエスペラント運動についての放送･掲載誌紙。
98年 11/26 朝日新聞27面（北海道版）「札幌の女子高校生中国の子へカルタ森の大切さ訴える－総領事『江主席に託す』」記事の中にエスペラント語の表記あり、
12/18 朝日新聞夕刊（北海道版）講習会◇エスペラント語初心者講習会、
12/18 読売新聞夕刊情報プラザ☆エスペラント語初心者講習会、
12/20 ななかまど第28号（毎月1回発行）お知らせ◇エスペラント語初心者講習会開催！、
99年2/3 北海道新聞 13面 20世紀時代の記録「共通語の新世界－エスペラント人類共存への希望託し」、
3/25 北海道新聞夕刊 15面「ユーゴ空爆恐怖、怒り、緊迫の一夜ベオグラード市民『クレージーだ』」の記事の中に「知人の安否気遣い不安道内の関係者」、
3/27 北海道新聞 24面（苫小牧地方版）「セルビア人から市内･星田さんユーゴ空爆の様子Eメールが伝えるエスペラント語で淡々と」、
『飛雪』北海道立稲北高校生徒会報1999年版 P27に「エスペラント同好会」、
札幌国際プラザ行事予定表プラザだより 9月NO.96号後援事業「9月20日（月）～9月26日（日）第63回北海道エスペラント大会」、
9/10 朝日新聞夕刊 5面いんふぉめーしょんういーくりーらいふ ◆エスペラント語入門講座・エスペラント祭

２．組織（8月31日現在）
連盟員数増には結びついていないが、稲北高校でエスペラント同好会が活動を始めたり、小樽のサークルが次期大会の準備を開始するなど、各サークルの自立した活動が進みつつある。

l　現在、北海道内で定期的に集まりを持って活動しているサークル 6、前年度より一増。（札幌エスペラント会、苫小牧エスペラント会、サート(SAT)札幌、函館エスペラントロンド、小樽エスペラント学習グループ、札幌稲北高校エスペラント同好会）

l　現在、北海道内で活動しているエスペランチストグループの存在している市町村 4、（札幌市、苫小牧市、函館市、小樽市）

l　99年度連盟員数 87名、98年度より2名減、97年度より9名増、96年度より34名増。連盟員内訳、正会員67名（1名増）、家族会員7名（1名増）、購読会員12名（5名減）、青年会員1名。

l　エスペラント支持者名簿は、これまでの大会賛同人・元連盟員・元エスペランチスト・連盟未加盟エスペランチスト・一日講習会参加者などを対象に作成中であるが、北海道エスペラント後援会の設立が承認された際には、会員対象名簿となる。

l　連盟の委員会定例会議は主として札幌のロンデタージョを会場に隔月定期的に開催された。札幌以外での開催は苫小牧市で1回、小樽市で1回であった。討論レジュメの事前送付はまだ不十分ではあるが、委員会開催日に間に合わない緊急の決定必要事項などは事務局から各委員へ郵送･ファックスなどで連絡し、意見･異議の有無を確認している。

l　定例委員会参加人数第1回（10月18日）10名、第2回（11月28日）9名、第3回（1月10日）11名、第4回（3月27日）7名、第5回（5月16日）11名、第6回（7月17日）9名（他、文書参加1名）、第7回（9月4日）9名（他、委任状1名）。これまでの参加委員10名、事務局員3名、その他4名。

l　連盟事務局は現在3名の体制で、札幌のロンデタージョを事務所として使用している。実務面では名簿の整備や事務連絡など前年度より改善されつつあるが、本来あと若干名の事務局員を必要としている。8月より、事務局会議及び作業日として毎週土曜日午後5時から7時までを設定し、事務局員以外の会員の力をかりる体制とした。

３．学習・教育・研究
今年度より教育部を教育･研究部と改称し、今までの学習･教育活動に合わせてエスペラント翻訳、エスペラントについての研究、エスペラントを使っての研究も進めていく事になった。

l　連盟主催エスペラント紹介講座一般参加者新年講習会6名、今大会直前講座9名。

l　連盟主催学習会（新年講習会30名、5月合宿17名、今大会直前講座9名）参加延べ人数47＋9名（一般参加含む）

l　各サークル学習会サート(SAT)札幌を除く全サークルが定期的に集まり学習会を中心にして活動している。5サークル8講座。

l　今年度、日本エスペラント学会の学力検定試験3級に3名が合格した。

l　他団体での講演。
99年6/27 米空母に反対する市民の会･定例会於小樽市生涯学習プラザ「コソボ情勢エスペランチストによるゴンノさんからの報告」権野正浩、
7/10 アイヌ語シンポジウム「アイヌ語の文化的背景」主催：苫小牧駒澤大学パネリストの一人として基調報告星田淳「エスペラント運動からみたアイヌ語の問題」

４．財政
別紙、「99年度会計報告」参照。

５．機関誌
日本語人にもエスペラント語人にも、内容の骨子がわかり楽しめるように、記事見出しの二言語化の徹底や、写真･イラストの使用に努めた。

l　B5版、隔月間で5回発行。ページ数は各号20ページで。総ページ数は100ページ。

l　99年度執筆者18名。

l　発行部数は180部、内予備は約20部。機関誌の発送と共に会費請求を行っている。

６．図書･出版
連盟員諸氏の協力によって、図書販売額は当初予算の二倍以上の125,587円となった。それに伴って図書購入費も大幅に増え、その多くが買い掛けになっている。（詳細は別紙「99年度図書部決算書」参照。）

l　今年度恵贈･購入図書は80点168冊であった。

l　図書販売は73点146冊であった。

l　販売用図書はロンデタージョ（札幌市北区麻生1）に常時展示し、販売している。また、連盟図書部は日本エスペラント学会から準書店扱いを受ける事となった。

l　出張販売は通算3回、第62回北海道エスペラント大会（1998年10月13～18日、売り上げ全額を大会運営費補助）札幌エスペラント会ザメンホフ祭（98年12月12日、販売利益をサークルに還元）、5月小樽合宿（5月15･16日）。

l　図書在庫は146点967冊である。

l　連盟が在庫する販売用図書目録は作成され、常時更新されている。希望者には郵送料等の実費で配布することができる。

７．渉外・国際活動
今年度国際部は、99年10月開催予定の第3回アジア太平洋諸国国際会議参加、極東ロシア･沿海州への北海道住民交流訪問団の準備に忙殺された。一方、星田委員長のもたらしたユーゴスラビアのニュースはマスコミ、市民団体にも注目された。

l　ウラジオストックエスペラントクラブとｅメールで頻繁に交信。

l　空爆下のユーゴスラビアのエスペランチストとｅメールでコンタクトを取り続ける。

l　連盟員の海外での活動は、ドイツ･ベルリンで開催された第84回世界エスペラント大会に5名参加（8月）、第2回アジアエスペラント大会に4名参加（8月）など。

l　家族･勤務などの都合で海外に在住している連盟員が、ブラジルにいる。

l　第73回九州エスペラント大会に1名参加（4月）、第32回エスペラント全国合宿･代々木‘99に1名参加（5月）、琵琶湖畔で開催された第18回日韓中青年エスペラントセミナーに2名参加（7月）、長野で開催される第86回日本大会（10月）には、北海道から名参加。

l　札幌のエスペラント民泊サービス（パスポルタセルボ）であるロンデタージョに、SNARBERG啓子さんとPer LARSSONさんの二人が8月5日から12日まで滞在した。

l　日本エスペラント学会や関西エスペラント連盟、日本青年エスペラント連絡会の機関誌に、連盟員の記事、活動報告、意見などが掲載された（執筆者、川合由香・星田淳・宮沢直人・横山裕之・真鍋俊行・山岸悦子・片平克典・樺山裕介など）。日本エスペラント学会・関西エスペラント連盟にコンスタントに新聞掲載記事などの情報を送った。

８．運動活性化プロジェクトチーム
今年度は事実上一度も会合を持てなかったが、それは運動の停滞を表すのではなく、激動期から一定の安定期に入った事をあらわしている。

９．第62回北海道エスペラント大会（1998年10月13日～18日）
日本領における多民族地域のエスペラント運動として、先住民族アイヌのパネラーも招いて言語権についてのシンポジウムを成功させたことは、特筆に価する。しかし、エスペラント運動と言語権の関わりについては掘り下げる事ができなかった。

l　参加人数は54名（一般参加･不在参加含む）で、日本人、アイヌ民族、ロシア人、韓国人が参加した。

l　大会に対し、後援27団体、賛同団体3、賛同人36、賛同金総額45,000円、その他大勢の方々からの寄付金が31,750円にのぼった。

l　連盟総会には、27名（内連盟員21名）が参加

議案書2　 2000年度方針

一人一人の楽しみであると同時に社会に貢献する運動を

Esperanto estas fabrikita el amo de Zamenhof．(ES)
「エスペラントはザメンホフの熱い思いで出来ている．（エス）」
Ni havas novan mondon en nia koro. (Durruti)
「私たちはいつも心の中に新しい世界を持っている．（ドルティ）」

1、21世紀への到達点と目標
2年前の第61回大会連盟総会で「21世紀を10以上のサークル･学習グループ、100名以上の連盟員、500名以上の支持者で迎えよう！」と今世紀の連盟の組織目標を決めました。99年度の達成率は、学習グループで70から80%、連盟員で90%弱、支持者は賛同人などから計算すると数パーセントとなります。2000年度目標を、当初の目標の学習グループは90%･9グループ、連盟員数は95%･95名、支持者を6%･30名とします。21世紀の初頭には61回大会の目標を達成しましょう。

2、広報･宣伝
引き続きエスペラントの宣伝を行ないます。同時に北海道エスペラント連盟の社会的活動の宣伝も行ないます。

3、組織
北海道エスペラント後援会の立ち上げを検討し、エスペラント運動のすそ野を広げると同時にプロジェクトチームの討論などで内部活性化をめざします。

4、学習・教育・研究
エスペラントの学習を「対等な国際感覚を養う」生涯学習として位置づけます。講師認定制度の現実的活用をめざします。言語権研究などエスペラントの研究、エスペラントを使っての研究活動などを推し進めていきます。

5、財政
2000年度予算（案）参照

6、機関誌
引き続き定期発行に努力します。内容は初心者にとっても楽しく、ベテランにとっても読み応えのある内容をめざします。また、ロシア人など日本語及び日本の事情を知らない人にも理解できるよう配慮します。

７、図書・出版
広く会員の注文を受けながら図書を販売していきます。今年度は、出版事業も行ないます。

8、渉外・国際活動
「ロシア国立極東工科大学開学百周年第3回アジア太平洋諸国国際学生会議参加極東ロシア･沿海州への北海道住民交流訪問団」を極東ロシアに派遣し、極東ロシアのエスペランチストとの交流、今後の共同事業の可能性について探ります。一致点がある場合、議定書を取り交わして協働で事業を行ないます。

9、社会活動
引き続き言語権をめぐって社会活動を行ないます。「生涯学習」「国際交流」「研究発表」などの分野で他の市民団体などと協力していきます。

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