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これは、ユーゴ空爆に関するユーゴスラビアからの電子メールの内容です。

一市民の状況を知ってもらうために掲載しました。

エスペラント原文に比べ、多少省略してます。

ユーゴ空爆:50日目から

* 題名:pli ol 50 tagoj...(50日以上...)
4 INET GATE zcnis@cent.co.yu 1999/05/16 13:00
Date: Sat, 15 May 1999 14:20:46 +0200
From: zcnis@cent.co.yu (Ciric Zoran)
ニシ、5月14日13時50分
 昨夜も空襲があり、停電爆弾(電気回路をショートさせる爆弾)が使われたそうだ
が、私は寝ていて知らなかった。朝7時、又停電。13時につく。2日前から停電
続きでいやになる。政治家たちは集まって「もう空爆は止めよう」となるとアメリカ
大統領が「5条件は満たされていない」と言い出し、NATOの爆撃は続き、さらに犠牲
者が増える−−状況に変化なし。
 2日前ニシの東部が初めて攻撃された。爆弾1発が私の通りに落ち家から南東
1〜2キロの住宅地が被害を受けた。使われたのは対人(殺傷)爆弾で、直撃された
家でも大して壊れないが、その近くの人に対してはきわめて危険である。この爆弾は
爆発すると多量の鋭い金属片を飛散させて人を殺傷する−−。
 飛行機が上を通る。停電しないでくれ−−と私は念ずる。おとといの空襲では幸い
負傷者数名と自動車数台だけの被害だった。爆弾は2軒の家の間の中庭におち自動車
1台を破壊し、負傷者1名を出した。近くの窓ガラスは割れた。その時私は店に
いて何も見えなかった。外に出れば何か見えただろうが、私もそこまでのやじ馬
ではない。あれはいつもの定期便が攻撃を始めたのだった。
¥ところで今飛んでいるのもそれだ−−遠くで爆発音が聞こえる−−¥
 ..対空砲火が鳴り出した。飛行機は高度を下げた。爆発音が始まる。かなり
低空で飛ぶ2〜3機が爆弾を投下した(低いほど命中率は高い)。大きな爆発は
3回あった。二三十分で飛行機は去った。外がざわめいている。店から出てみると
人々が東のほうを見て指さしている。私の家はそちらとは反対側だ、通りに出て
みると黒煙が3本立ちのぼっていた。あとでわかったが1キロほど先で車2台と
家1軒がやられたのだった。..
 私の家のほうでも何かあったようだが、店からあまり離れるわけにはいかない。
600メートルくらいのところに人だかりができ、救急車が来た−−自動車に
当たった爆弾で通行人一人が負傷した、とあとで聞いた。
 警官が来て街路を封鎖し、救護処置が終わると軍隊が被弾地域の不発弾処理を
始めた。午後からよるまで爆発音が続いていた..
 この「対人爆弾」の特徴は1個の「親爆弾」は100〜200の子爆弾(小さく
ても危険は大きい)に分かれ、それが皆同時には爆発しない、ということだ。
こうしてニシ東部地域への最初の空爆は終わった。
 今始まったラジオニュースによると、トップニュースはコソボのプリズレン市に
近い村(ほとんどアルバニア人)への空爆。NATOのパイロットは軍隊と誤認した
らしい。死者60人、負傷者80人。攻撃は対人殺傷弾を使って3時間に及んだ
という...
* 題名:mi plu ne kalkulos... (もう日数は数えない...)
1 INET GATE zcnis@cent.co.yu 1999/05/16 13:05
Date: Sun, 16 May 1999 05:07:53 +0200   From: zcnis@cent.co.yu (Ciric Zoran)
ニシ、1999年5月16日3時20分(朝!)
 この頃の問題は「停電」だが、その対策は − 簡単なこと、電気が来ているとき
使う、ということだ(頭いい、だろ?).ゆうべも「停電爆弾」が使われたそうだ。
/ 私の地区は朝までは電気が来ているが、7時ごろ電気関係者が来て重要負荷に
送電を始めるので、その時電力が充分あれば停電はないが、電力不足だとこの地区は
停電し、電力系統が安定するまで何時間か待つことになる。「停電爆弾」の掃除を
するのにこのくらい時間がかかるそうだ。/
昨夜は電気がないので20時に寝た。
/ 空襲警報が出た。楽天的な私も今回は警報に従う。ニシはもう安全地帯ではない。
今までなら夜の街を散歩するところだが。何度もやったことがある。停電で真っ暗な
夜の街を懐中電灯ももたずに。ほんとに何も見えないんだ!!!
時々通る車のライトが臨時の照明だ。ライトなしでは危険がいっぱい。構わず行けば
見えないものや人にぶつかるだろう。いや、人には当たったことはないな。私は
急がず、ゆっくりと散歩する。電気がないと時間もゆっくり過ぎるようだ.../
 1時ごろ目がさめた。音がしたわけではない、私は普通5〜6時間で目がさめる。
[勤務の都合によるが、普通は1時から6〜7時まで寝ている]ラジオの時計が
光っている、電気が来ているんだ。停電でしばらく聞けなかったラジオのスイッチを
入れ、時計を合わせる。さて、この電気はいつまで大丈夫かな−と思ったところで
外に閃光が走った。雨だから雷か、と思ったが何の音もない。気がつくと時計の光が
又瞬いている。瞬時停電があったのだな。するとさっきの閃光は「停電爆弾」による
ショートか、と思ったときまた閃光、同時に停電。やっぱり空襲だ。だが全く音は
ない。3日前から夜中に停電が何度もあったそうだが、これでは寝ておれば
わからない....
 予備電源を生かして今これを書いている。ラジオニュースは別に変わったこと
なし。RTS(セルビアラジオテレビ)では対人焼夷弾による被害の報道があった。
各地の空爆に使われ、現在まで民間人79人の燒死者が出たという。(Napalm?)
自由ヨーロッパ放送:NATO司令部の「新たな」無知;EU歴訪中のセルビア野党
指導者のインタービュー;「バルカン問題」諸分野「専門家」たちの処方箋;
アルバニア避難民、特に専門家の意見は欠かせない、今日はプリシティナから
脱出したアルバニア人教授...
 「アメリカの声」は聞く気がしない。今の自由ヨーロッパ放送だけ聞いていたら、
私でも「もっと空爆を続けろ、殺せ、やっつけろ−−」と思うかもしれない。
女性ニュースキャスターは、英軍が数千人のパラシュート部隊をコルシカに
進めると発表;アメリカのバルカン問題専門家とのインタービューでは空爆だけで
いいのか、地上戦計画はないのか、と質問し、専門家は、戦死者を出さないように、
が世論だと答えている;ブレア英国首相はブルガリア訪問....
いろいろたくさんニュースがあるもんだ。
コソボからの難民が最大の犠牲者だが、この女性キャスターが本当に難民の運命を
理解しているのか疑問を感じた。本当に給料の一部でも出して助けてやろうという
気があるのだろうか?しゃべるだけなら気楽なもんだ....
ニシは静か。今夜は休めそうだ...

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